このページの目次
水質を維持するには「水換え」は絶対に必要
飼育者にアンケートをすると約8割の人が「水換えは面倒」と答えるそうです。飼育をしていない人も、「魚飼育=水換えが面倒」という方程式が完全に浸透している気がします。アクアリウムの楽しさを知ってしまった人にとっては、水換えすら楽しくて、きれいになった水槽や魚たちの活性の変化を感じることが、またアクアリウムの醍醐味だったりします。水換え後に起きる水草たちの気泡の放出、明らかに変化する水の輝き…
しかしながら、ほとんどの人はその快感を感じることもなく、水換えはただただ、「汚い水槽をリフレッシュする作業」でしかないわけです。水換えが習慣化していくうちに、きっとこの「水換えの快感」を感じてもらえるのでは、と思い色々書いてみたいと思います。
なぜ水換えが必要なのか
魚飼育を続けていると水槽は汚れてきます。それは魚たちが排泄する糞だけでなく、水草が枯れたりした結果の沈殿物など目に見えるかたちで私たちに「汚れ」を教えてくれます。自然界ではその汚れを分解する微生物がいて、生き物にとって害のない物質に次々に変化していきます。そもそも、自然の湖は広大で魚たちは一定数以上には増えないような自然の摂理が働きます。湖に水槽と同じような密度の魚がいたら、あっというまに自然は崩壊します。
限られた水槽空間では、水の量に対して圧倒的に多くの魚を入れている、というのがアクアリウムの姿です。ですので、自然の摂理を上回る分、管理している私たち人間が手を加えなければなりません。
水槽内でも自然界と同じく、沈殿物が分解されアンモニアが発生し、亜硝酸から硝酸に分解、という段階を経てどんどん害のない物質へと沈殿物は変化していきます。しかし、最終的に有害物質を水槽外に出すには、「水換え」しかありません。
どれくらいの水の量をどのくらいの頻度で換えるのが理想?
よく情報には「2週間に一度、1/3くらいを換える」とあります。色々なアクアリウムショップやメーカーが長い間飼育者と接する中で編み出した答えであり、正解といえます。ただ、水槽サイズや飼育している魚の数にも左右されるので、前後することはあります。
重要なのは「定期的に換える」ということです。
水質の変化はすべての生き物にとってマイナスです。魚や微生物、また水草は周囲の環境に「順応すること」にエネルギーを使います。ですので、周囲環境が変化し続けると順応するためのエネルギーを使い続けることになります。結果、魚であれば抵抗力が落ちたり、水草であれば成長が鈍ったり、ということが起きます。
水槽の水が蒸発した分だけを足していく人もいますが、水槽内の悪い物質はなくならないので、いつか水質にも限界がきます。また、水質が悪化ししたところで新しい水を急に入れると水質は急変して魚や生き物には大きな負担になります。
なので、水を換える量も大切ですが、「◯◯週間に一度」というように日を決めて定期的に換えるほうが、水質の安定、という面では重要と言えます。
オススメ水換えグッズ
せっかく水を換えるので、水槽内の汚れも一緒に排水できたらいいですよね。シンプルな排水だけのポンプも売られていますが、メーカーの商品のなかには排水と一緒に砂利の中まで掃除できるものもあって便利です。
水換えと砂利が同時にできます。パイプ側についた蛇腹ポンプをシュコシュコ押し続けると水が上がってきて、一度流れるとあとはサイフォンの原理で水が排水され続けます。排水される水の力を使って砂利の中のゴミをパイプ内で舞わせて一緒に排水します。
水作プロホースと同様の機能ですが、排水までのスタートが排水側チューブの途中にある大型ポンプを使うため、より簡単です。あとはパイプの上についた流量調整つまみがあり、片手で操作できるのでそこも便利ですね。
どちらかというと水作プロホースの方がメカニカルな雰囲気なので男性好みかもしれません。使い勝手は水換えの頻度が高ければ、圧倒的にジェックス 砂利クリーナーの方が使いやすいですね。