AQUAさん
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水草から出る美しい気泡
CO2(二酸化炭素)を添加し強い光を当てると、水草から美しい気泡が発生します。この気泡の正体は「酸素」。光合成により植物から発生する酸素は、水中に溶け込む酸素やその他の気体が飽和状態になると、空気の粒となって肉眼で見えるようになります。これが「気泡」です。
気泡が出る、ということは植物が強力に光合成を行っている証であり、その結果植物は栄養素を取り込みながら成長していきます。水草が盛んに育っている水槽では水槽内の栄養素を水草が消化していくため、コケが発生しにくくなります。CO2を添加するメリットはそんなところにもあったりします。
CO2添加グッズを使う際は、フィルターは水中モーターフィルターや外部式フィルターなど、空気を水槽内に取り込みにくいフィルターを使う必要があります。エアーポンプや上部式フィルターなど空気を取り込むフィルターは、せっかく溶け込んだCO2を水中から拡散させてしまい効果が半減してしまいます。
CO2添加時のオススメフィルター種類とおすすめ度
水中モーターフィルター ★★★★★
価格も安価。設置も簡単。
外部式フィルター ★★★★☆
すっきり使えるけど高価。
外掛け式フィルター ★★★☆☆
水の出口を水面につければ、CO2を逃がしにくい
上部フィルター・エアリフト式フィルター ☆☆☆☆☆
空気を水槽内に取り込んでしまうので不向き
CO2(二酸化炭素)添加グッズの種類
※写真は通販サイトにリンクしています
じんわり添加ボンベタイプ
低圧ボンベにCO2拡散器をつなげて使用します。水中にはゆっくりと自然の作用の範囲内でCO2が溶け込んでいきます。ざっくりボンベ1本で1週間。経済性や添加効率からすると効果は弱い部類に入ります。「なんとなく育っている気がする」と感じるくらいの効果でしょう。
私が知る限り日本でもっとも古いCO2添加グッズであり、憧れた人も多いでしょう。しかし歴史は長いですが、高圧ボンベの登場で使用率は一気に逆転していきます。
強制添加 高圧ボンベCO2
高圧のCO2ボンベを使用し、水槽内に強制的に二酸化炭素を添加します。拡散器は点滴のように秒単位で添加し、セラミンクストーンなどを通して細かい泡になり水槽内に溶け込んでいきます。フィルターの吐出口に直接ボンベからのチューブをつけて、水流の勢いで添加する場合もあります。
通常はレギュレーターと呼ばれる高圧ボンベから出る二酸化炭素の圧力と量をコントロールする機材、高圧ボンベ用の耐圧チューブ、拡散器がセットになっています。
高圧ボンベを使用する際は、強制的にCO2を添加していくため、強い光を当てて水草がしっかり光合成する環境をつくる必要があります。照明が暗かったり、夜間に光が当たらない状態で強制添加してしまうと、酸欠であっと言う間に魚たちは死んでしまうこともあります。十分に注意しましょう。
電磁弁があると最強
照明器具のON・OFFとCO2添加を同時に行えば問題はありませんが、もし、それを自動的にやりたい、ということであれば電磁弁とタイマーをセッティングすれば自動的にコントロールすることが可能です。
高圧ボンベによる強制添加+強い照明での水草育成は、驚くような爆発力で水草が育っていきます。有茎水草などは頻繁にトリミングしないと、水槽内が水草だらけになってしまうかもしれません。
交換用ボンベ
また、ヘビーユーザーの間では酒屋さんが使う業務用のCO2ボンベ(ビールサーバー用)をレンタルして使う人もいます。レンタル契約して、なくなったら補充するスタイルなので、圧倒的にコストが安くなります。長さ50cm程度のボンベでも半年以上使えて、充填代も3000円程度と激安です。※地域により価格差があります。
発酵式CO2キット
糖とイースト菌の反応による発酵後に発生する二酸化炭素を利用した水草育成グッズです。極めてゆっくりと発生するので、あまり大きな水槽には不向きですが、小型水槽やガラス鉢などで水草育成をしっかり行いたいときに選ぶといいでしょう。
手づくりで楽しむ人も多いですが、市販品は容器を繰り返し使いやすいように発生後の素材が固まるのを防いだり、一定の発酵が続くように培地(糖とイースト菌+安定剤)を混ぜるなどの工夫がされています。
大掛かりな機材をいきなり導入するのではなく、まずCO2育成をお試しで、という方におすすめです。