みどりさん
AQUAさん
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水草育成はやっぱり簡単ではない…
水草育成は一言で言えば「簡単ではない」といえます。理由はそもそも植物は陸上に生きる構造になっていて、水中で生きるためには相当な負担がかかっている状態です。販売されている水草のほとんどは「水上葉」を持っています。有茎(茎から葉っぱが出ている)の水草は100%、水上葉を持ちます。
有茎水草たち
水上葉を持つ、ということは、もともとは陸上の植物であって、水中には無理やり適応している、という状態になります。陸上では光をいくら浴びても問題がありません。栄養は土壌からすきなだけ吸収できて、空気中の二酸化炭素の量もほぼ一定です。なので、畑や田んぼのように、植物を計画的に植えて栄養さえ補給すれば、うっそうと茂った草むらのように植物を育てることも、「陸上」では簡単です。
ところが、水中の環境は全く違います。
まず、光は水深が深くなると届きにくくなります。また、光が強すぎるとコケが発生して光のよく当たる場所を覆い尽くします。コケが葉っぱを覆ってしまうと、水草は光合成ができなくなり枯れてしまいます。また、二酸化炭素は水中では溶け込みにくく、水温が高くなると空気中に放出されてしまいます。
なので、自然界含めて水中世界で水草を簡単にうっそうを茂らせることは、極めて困難です。
二酸化炭素を使わずに水草をラクに育てる方法
そんな方法あるのかって?答えはあります。でも、いくつか試してもらう必要があります。まずは自然の川や湖で育っている水草をイメージしてみましょう。自然界では複数の種類の水草が同時に同じ場所で自生することはまずありません。
それは、水草ごとに育つ条件が微妙に異なっていて、自然の川の一定の場所でもっとも育つ水草だけが生き残っているからです。川の上流と下流、湖の浅瀬と深場、底の状態、水の流れ込み、また天候や水温の変化、すべての影響を受けて、その時々で育つ水草は変わっていきます。
AQUAさん
まず大前提として、定期的な水換えは必ず実践しましょう。魚だけでなく、水草にとっても「水質が常に一定であること」は大切です。

そして、照明器具は必ず必要です。同時に、光を当てる時間を一定します。照明器具の照射時間を一定にするにはタイマーの使用が便利です。タイマーで照射する時間は、例えば朝3時間、夜4時間、とあなたの生活時間に合わせて2通りにしても構いません。
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REVEXタイマー
もともとアクアリウム用に作られたものではないですが、タイマーの中では一番安価。アナログタイマーですがかなり細かく設定できるので愛用者も多いです。
ジェックス LED対応タイマー
観賞魚用品メーカーがつくったLED用のタイマー。LEDはノイズの影響が性能や寿命に関係するとのことで、その対策がされています。で、デジタルならではの正確性、1日2回のコントロールなど機能は豊富。でもちょっと高い。
AQUAさん
あなたの水槽で育つ水草を探す![]()
そして、一定の環境を維持した上で、あなたの水槽環境に適した水草を「探していく」という作業をします。探す、というと育てるんじゃないの?となりますが、実際にはいろいろな種類を育てる、というよりも、育つ水草を探してしまうほうが簡単です。
水換えの頻度を一定にして水槽の水質さえ安定させれば、あとはあなたの水槽の水質や環境に合っている水草を探すだけ。水槽の水質はもともとの水道水の水質(pH、硬度など)、底砂による変化、飼育魚の数やエサの種類などに左右されます。それらの変化が大きくならないように、水換えで水質を安定させます。
また、底砂は根の張りを考えても5cmくらいの厚さにしたほうが良いでしょう。そして、水草を数種類植えて1ヶ月ほど様子を見てみましょう。そうすれば、中にはあなたの水槽にぴったりな好みの水草が見つかるはずです。
まずは、あなたの水草の好みの前に、水槽環境が好む水草を探して、水草レイアウトの第一歩を踏み出してみませんか。