餌は熱帯魚にとって健康を左右するとても大切なものです。
魚種によって吸収しやすい成分が異なる場合もあるので、適した餌でなければ成長不良につながってしまうこともあります。
そこで、今回は熱帯魚の餌選びのポイントをご紹介します。
熱帯魚の餌選びのポイントを解説!
熱帯魚の餌選びにはいくつかのポイントがあります。
魚種によって異なるだけでなく、餌の形状や人工餌か生き餌かでも変わってきます。
魚種によって餌の種類は異なる
熱帯魚には“肉食性”と“草食性”のものがいます。
それぞれ必要とする栄養素が異なるため、いくら食べるからといって肉食性の魚に草食性の魚が好む餌を与えるのはおすすめしません。食べる量に反して吸収率が悪く、成長不良につながってしまうこともあります。
特に成長期である稚魚や幼魚のときに適していない餌を与え続けると奇形になってしまうケースも。熱帯魚の体作りに大きく関係するので、種類による食性を把握したうえで最適な餌を与えるようにしましょう。
形状の違いで選ぶ
餌の形状も重要なポイントです。
魚種によって食べやすい形状があるので、魚の泳ぐ層や口の形状を考慮して餌を選ぶと良いでしょう。
フレーク・顆粒状の餌はグッピーやネオンテトラ、グラミーなど表層~中層を泳ぐ小型魚に適した餌です。これらの魚にあまり早く沈むタイプの餌を与えると気付かないうちに沈んでしまい、食べ残しにつながってしまいます。
一般熱帯魚用フード
総合栄養食としての熱帯魚フレークフードは有名です。最近では昆虫原料を配合し、嗜好性や色揚げ効果を高めたものも出てきました。
テトラ (Tetra) テトラミンNEW 52g
ジェックス ワイルドフレーク(昆虫原料)
大型熱帯魚用フード
肉食魚のメインとなる餌はペレット状のものが一般的です。オスカーやスネークヘッド、アロワナなどには浮くタイプがおすすめ。一方、ポリプテルスやレッドテールキャットフィッシュなどの底生魚には沈むタイプを与えましょう。肉食魚を混泳させている場合は、餌を使い分けて食べ損ねないよう工夫する必要があります。
ヒカリ (Hikari) ひかりクレスト カーニバル 53g
キョーリン ひかりクレスト キャット 75g
また、コリドラスやプレコ、オトシンクルスにはタブレット状の餌が良いです。これらの種類は底付近で餌を探す傾向があり、特にプレコやオトシンクルスは削り取るように餌を食べます。そのため、速く沈み多少硬い餌でなければ他の魚にすぐ食べられてしまうことも少なくありません。餌が行き渡らず餓死してしまう場合もあるため、注意しましょう。
ヒカリ (Hikari) ひかりクレスト コリドラス 底棲雑食魚用 80g
ヒカリ (Hikari) ひかりクレスト プレコ 底棲草食魚用 78g
人工餌か生き餌か
肉食魚であれば人工餌か生き餌で迷ってしまう人も少なくありません。
それぞれメリットがあるので、使い分けることが肝心です。
人工餌は保存しやすく手に入りやすいといったメリットがあります。また、栄養バランスも考えて作られているので健康面でも申し分ありません。しかし、まったく動かないので餌と認識してもらえないこともあり、嗜好性が高いとはいえません。
一方、生き餌は金魚やメダカ、ミルワームなど、文字通り“生きている餌”です。自然下で食べている餌と近いので、とても良く食べます。しかし、良く食べるからといって同じ生き餌ばかり与えていると栄養バランスが偏ってしまいます。
もちろん、生かしておく必要があり管理が面倒といったデメリットも。また、熱帯魚に合ったサイズが売っているとも限らず、病気を持ち込んでしまう可能性もあります。人工餌と生き餌、どちらもメリット・デメリットがあるので、魚種に合わせて選びましょう。
人工飼料をメインにして、たまに生き餌を与えるとバランスよく飽きられずに給餌することができます。
熱帯魚の餌選びは健康を大きく左右する!
熱帯魚にとって餌は水の次に大切なものです。
餌選びはそれだけ重要な技術と言っても過言ではありません。食性や食べやすさ、栄養バランスを考えて選ぶようにしましょう。それが健康的な体作りと長生きの秘訣です。