AQUAさん
アクアリウム水槽にコケの発生はつきものです。コケ抑制剤などを使う手もありますが、できれば自然の仕組みの中で解決したいもの。このページでは「生き物」を頼ったコケ対策をお話します。
このページの目次
コケを食べてくれる魚
オトシンクルス
ガラス面や葉っぱのコケを器用に食べてくれるナマズの仲間。3-4cmと小さいのであまり目立たずにコケ掃除してくれます。コケを食べるが故、コケがなくなると飢えて死んでしまいます。「いつの間にかオトシンちゃんがいなくなっちゃった…」という人、お店でも結構います。
ですのでコケが本当に酷い水槽でも、オトシンちゃんの数は控えめにしておいたほうがいいです。それから、茹でたほうれん草やプレコ系のフードを用意しておくと、コケがないときでも安心です。ただし、餌しか食べずにコケを食べなくなってしまうこともあるので難しいところ。
アルジーイーター
オトシンクルスの倍くらいまで成長するガラス面など平らな面のコケを食べてくれる熱帯魚。コケ取りパワーはありますが、普通の人工飼料にも興味を示すので、エサに慣れてしまうと働かなくなることもあり、ただの水槽の住人になります。結構サイズがでかく、尚且つ、川魚のような地味さなので何とも言えない存在。改良されたゴールデンタイプ(黄色)もいます。
ブラックモーリー
卵胎生メダカのブラックモーリー。魚単体でもカッコいい熱帯魚ですが、なんと他の魚があまり食べない、糸状のコケをつんつん引っ張りながら食べてくれます。ただ、糸状以外のコケはあまり食べないのと、普通のエサがたっぷりあるとそちらだけを食べるので、人工エサを与える量を考えなければなりません。
卵胎生メダカですので、親魚をそのまま小さくした黒い稚魚が産まれます。
コケを食べるエビ、貝
コケ取りやお掃除用にエビを入れることも多いですが、川で採取するエビの中には肉食性のものや昼間はおとなしいのに、夜になると魚を襲い出すようなエビもいるので、安易によくわからないエビを入れないようにしましょう。またエビたちは酸欠に非常に弱いので、夏場の水温上昇時はエアレーションを追加したほうが安心。水温が高く死んでしまった、と思う人が多いですが、実は酸欠、ということがよくあります。
AQUAさん
ヤマトヌマエビ
日本にも生息するエビです。長い手を持たず、ひたすら細かくツマツマしている様子は平和な感じです。寿命ははっきりとしていませんが、上手に育てると5cm以上に成長します。飼育している内にメスが尻尾に卵を持つことがあります。残念ながらヤマトヌマエビの稚魚(幼生)は海で成長してまた遡上する、という性質のため、水槽内で繁殖することはありません。
糸状のコケから細かい葉についたコケまで食べてくれて、特に茶色く葉っぱに付くコケには絶大な効果があります。酷いコケだらけの水槽でも60cm水槽に10匹ほど入れておけば、一晩でかなりキレイにしてくれます。
コケがなくなれば沈殿物や魚のエサを食べ、尚且つ、コケがあればそれも食べてくれるという非常にありがたい存在。起きている限りずっとツマツマしている働き者です。
よく働く分、意外に糞が目立ちます。糞はお掃除のときに取り除きましょう。
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビはヤマトヌマエビよりもずっと小型で2cmくらい。水槽の中でも存在感なく働き続けるので、レイアウト水槽で目立たずがんばってくれます。小さい分、コケ掃除をしっかりしてもらうためには匹数が必要です。
ミナミヌマエビは水槽内でも繁殖し増えていきます。隠れ場所があったり水草がたくさん茂っている水槽では知らない間にミナミヌマエビが増えていることもあります。
ラムズホーン(貝)
赤やピンクなどの種類がいます。茶色コケをよく食べてくれます。色合いがきれいなのと、なんとなく愛嬌のある姿が人気。
AQUAさん
それでもダメならこちらで解決
コケ抑制剤をつかう!
コケ対策の仲間だけで処理しきれない場合はこちらをどうぞ。市販されるコケ抑制剤はいくつかありますが、「水草水槽でも使える」ものを選びましょう。
市販されるコケ抑制剤には大きく分けて2種類あり、1つは植物の光合成を完全に遮断するタイプ。このタイプは水草の光合成も止めるので、水草は枯れてしまいます。もう1つはコケ(藻類)だけに作用するもの。コケ抑制自体の効果は若干弱まりますが、ろ過バクテリアなどの微生物にも影響がないので安心して使うことができます。
↑「水草に安心」のコケ抑制剤。大手メーカーだから大丈夫でしょう。
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