水槽に底砂を入れる場合、見た目も大切ですが「熱帯魚や水草に合った底砂」を選ぶようにしましょう。底砂を違う種類に交換しただけで魚や水草の調子がガラッと変わることもあります。
AQUAさん
熱帯魚や水草に合った底砂の選び方
熱帯魚や水草によって、底砂には向き不向きがあります。それは、底砂が水質を変えてしまうためです。熱帯魚や水草の中には酸性よりの軟水を好む種類もいれば、アルカリ性に傾く硬水を好むものもいます。底砂は種類によって水質に影響を与えるので、生体が好む水質に合わせることもできますし、調子を崩してしまう不向きな水質に変えてしまうケースもあります。一見、難しく感じるかもしれませんが、心配はいりません。順を追って解説しますね。
底砂の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
水草を植えるなら必須。水もキレイにしてくれる底砂を選ぼう!熱帯魚水槽
熱帯魚の多くは弱酸性の軟水を好みます。これは、熱帯魚の生息地であるアマゾン川や東南アジアの河川と同じ水質だからです。熱帯魚のなかでもネオンテトラなどのテトラ類やベタは特にその傾向があります。
底砂は「ソイル」「大磯砂」「セラミックサンド」が一般的です。ソイルは水質を軟水に傾ける性質があります。なかでも水中の物質を吸着して水をきれいにする吸着系ソイルがおすすめです。大磯砂やセラミックサンドは水質にあまり影響しないので、幅広い熱帯魚に合わせることができます。
一方で、アフリカンシクリッドなどは硬水を好むことで知られています。アフリカンシクリッドをメインにした水槽を立ち上げる場合は水質を硬水に傾ける「サンゴ砂」が良いでしょう。
水草水槽
水草も熱帯魚と同様、弱酸性の軟水を好む種類が多いです。水草メインの水草水槽の場合はソイルをおすすめします。水草は魚と違って根から栄養を吸収するため、栄養を含んだ栄養系ソイルが効果的です。ただし、水が汚れやすいのでコケが生えやすかったり、水質管理が難しかったりと、やや上級者向き。心配な方は吸着系ソイルで、状況を見て栄養を薬品で添加することもできます。
金魚水槽
金魚の場合は幅広い水質に合わせられる強い魚なので、そこまで神経質になる必要はありません。金魚水槽で一番多く目にするのが「大磯砂」です。暗い色合いが金魚の赤を際立たせるので観賞魚としての魅力を引き立てます。
水質にはうるさくありませんが、汚いよりもきれいな方が良いため、水をきれいにする「ゼオライトサンド」もおすすめです。ただし、金魚は底砂をついばむ習性があり、柔らかめのソイルでは崩れてしまうことがあるので注意しましょう。
メダカ水槽
メダカは水質に適応する能力が高いため、中性付近の水質であれば問題ありません。屋外で飼育する場合は「赤玉土」がおすすめです。安価なので大きな水槽や飼育容器に使っても安く済みます。また、多孔質でバクテリアの住処になりやすいことから水質を安定させる効果も望めます。
室内で見た目重視であれば、「大磯砂」「田砂」も良いでしょう。落ち着いた色合いがメダカの雰囲気によく合います。
底砂は熱帯魚や水草第一で選ぼう!
最近は多種多様な底砂が販売されていて、どれを買えば良いのか悩んでしまうこともあります。そのような時は「熱帯魚や水草第一」で選びましょう。その底砂を入れることで魚に合った水質になるのか、水草の成長が良くなるのか。あるいは、観賞魚として体色をきれいに際立たせるのか。人によって重視することは異なりますが、水槽内の生体が健康できれいな状態でいられることが大切です。