水槽の背面に貼るバックスクリーンのメリットは少なくありません。
水槽の雰囲気をガラッと変えたり魚のストレスを減らしたりとその効果は多岐にわたります。使いこなすことができれば、見た目はスマート、魚も落ち着ける環境を作ることができます。
今回は意外と重要な働きをするバックスクリーンを貼るメリットと選び方・貼り方をご紹介します。
このページの目次
水槽にバックスクリーンを貼るメリット
バックスクリーンのメリットは視覚的なものばかりではありません。
魚にも少なからず影響するので、より良い飼育環境のためにも貼ったほうが良い場合もあります。
ここでは、水槽にバックスクリーンを貼るメリットをご紹介するので、気になる方は一度試してみてください。
余計なコード類を隠せる
水槽はろ過フィルターやヒーター、ライトなどの電化製品を多く使用します。
そうなると、複数のコードが水槽周辺を圧迫してしまい見た目も良くありません。そのような場合でもバックスクリーンがあれば水槽の背面を隠せるため、コードが目につくこともなくなります。
景観を気にするレイアウト水槽や人通りの多いエントランスなどに水槽がある際は特に重宝します。
コケや汚れが目立たない
なにも貼っていない状態では部屋の背景がそのまま水槽の背景になります。
部屋の壁紙は明るい色が多いので、水槽の壁面に付いたコケや汚れが目立つことも少なくありません。その際に黒など暗色系のバックスクリーンを貼っていれば、あまり目につかなくなるのでおすすめです。
魚の体色が変わる
魚は周囲の環境によって体色を変えることが知られています。
これは“保護色”といって周囲の景色に馴染むことで外敵に見つかるリスクを下げる効果があります。そのため、濃い色のバックスクリーンを貼ると魚の体色も際立つことも珍しくありません。
体色が薄くて気になる場合はバックスクリーンを使用するのも一つの手です。
魚のストレス減らす
バックスクリーンを貼ることで魚に与えるストレスを減らす効果があります。
なにも貼っていない状態であれば底面と上部を除く4面から水槽内を観察することが可能です。しかし、“見られる”ことは魚にとってはストレスになります。仮に背面からのぞかなくても、魚からは外の世界が見えるため、気になってしまうケースも珍しくありません。
そこで、バックスクリーンで背面を隠すと魚が警戒することが少なくなり落ち着くことができます。
余談ですが、アロワナはライトの反射や外界による影響で目が下を向いてしまう“目垂れ”という症状が出ることがあります。そのため、“4面ブラック水槽”という正面以外黒い水槽で飼育することで目垂れを防ぐケースも少なくありません。
バックスクリーンの選び方
バックスクリーンの選び方をご紹介します。
水槽や生体に合った雰囲気のものを選んでみてください。
黒色
バックスクリーンでは一番スタンダードな色です。
魚や水草を際立たせ、落ち着いた雰囲気を演出できます。背景を完全に隠せるのも大きなメリットといえます。
AQ-60 バックスクリーン 黒 600
青色
黒よりも明るい雰囲気を演出できます。
魚や水草が明るく良く目立つのでおすすめです。黒では少し暗い、という場合に使ってみてください。
コトブキ工芸 リバーシブルスクリーンGS600 K-123
ミスト風
磨りガラスのような不透明のバックスクリーンです。
遠近感が出しやすいことに加えて光が投下するので水槽内を明るく演出できます。ただ、背景が透けるためコード類が気になってしまうことも少なくありません。
バックスクリーン ARTI(アルティ)60 サンド(65×50cm)
水景プリント
水草や岩がプリントされているタイプです。
水槽内にあまりアクセサリーを入れたくない場合にもおすすめ。なにもしなくてもきれいですが、立体感がないこともあって違和感があることがあります。
寿工芸 3Dスクリーン 岩石600
バックスクリーンの貼り方
バックスクリーンはプラスチック製のタイプであればテープで背面に貼り付けるだけで問題ありません。
フィルム状の水槽に貼り付けるタイプは少し工程が複雑です。
初めにタオルで貼る面のゴミや汚れを落とします。きれいになったら中性洗剤をスプレーしてバックスクリーンを貼りましょう。定規やスクレーパーを使って気泡を押し出すように貼っていけば完成です。
あまり強くこすると破れてしまうので注意しましょう。