熱帯魚と同様にアクアリウムの醍醐味である水草は水槽を緑で彩るだけでなく、魚の隠れ家になるなどさまざまな働きがあります。
ただ、水草も生き物なので栄養不足になり本来の美しさを発揮できないことも珍しくありません。その場合は足りない栄養素を足したり光量を強くしたりなど適切な対処をする必要があります。
AQUAさん
このページの目次
水草の栄養不足の症状と原因、対処法を解説
水草の成長には光の他にも栄養が必要です。
なかでも三大栄養素と呼ばれる「窒素」「リン」「カリウム」は欠かせない存在で、不足してしまうとさまざまな症状が現われます。そのため、症状から原因を把握することで的確に対処することが可能です。
症例をご紹介するので水草に異変があったら参考にしてみてください。
初心者におすすめの水草特集白化する
青々と映えるはずの色が抜けて、白っぽくなってしまうことがあります。
これはカリウムが不足しているとよく見られる症状です。葉が白化してしまった場合はカリウムを含む肥料を追加することで改善することができます。
商品リンク ソネケミファ 上手に水草を育てる栄養剤 250ml
黄色く変色する
葉の色が黄色くなったり薄くなったりなどする場合は窒素不足を疑いましょう。
窒素は魚の排泄物や餌の食べ残しを分解する過程で供給されるので、水槽内の生体が少なく水草が多いと不足してしまうことがあります。生体の数を増やしたり肥料を足したりなどして対処しましょう。
テトラ (Tetra) イニシャルスティック
全体的に細く成長具合が良くない
茎や葉など全体的に細く元気がない場合は栄養が足りないだけでなく光量も不足している可能性があります。
肥料を与えてみて改善されないようであれば、ライトの点灯時間を長くしたり光量の強いものに変えたりなどしましょう。ただ、一度に両方変えるとコケが一気に生えてしまう可能性があるため、肥料と光量は片方ずつ試してみることをおすすめします。
横に広がらず上に伸びてしまう
背の低い前景草が横に広がって成長しない場合は光量が不足していることも考えられます。
光量が弱いとより多くの光を受けるために上に伸びることがあります。この場合はライトを増やす、もしくは光量が強いタイプに変えると効果的です。
水草の成長に良い波長を多く含むライトもあるので検討してみてください。
光量やCO2不足の可能性も
栄養不足以外にも光量やCO2が不足している可能性もあります。
水草は光合成によって栄養を産生するため、光は必要不可欠です。また、大半の水草はCO2を添加しなくても成長します。
しかし、より状態良く成長させるためにはCO2が効果的で、理想とする姿と違う場合はCO2を添加することで色鮮やかな水草に成長させられることもあります。
水草を強力に育成するにはCO2添加。様々な機器とグッズをご紹介。液肥や固形肥料を使って対策!
水草の栄養不足を改善するために使う肥料には「液肥」と「固形肥料」の2種類があります。
液肥は水に添加することで栄養を補給し、効果がすぐに表れるのが特徴です。
ジクラ (Zicra) ジクラウォーター ベニッシモ 水草用 250ml
一方、固形肥料は底砂に埋め込んで使用します。効果が出るまでに時間はかかるものの、持続的に栄養を補給することができます。
ジェックス 水草一番 栄養ブロック 9粒
症状を見てすぐに対処する必要があれば液肥、そうでなければ固形肥料で様子を見るのも一つの手です。
肥料のやりすぎには注意
肥料には栄養不足を改善するメリットだけでなくデメリットもあります。
あまり多く添加しすぎるとコケの大発生につながってしまいます。特に液肥は水に直に溶け込むため、コケが生えやすい肥料です。使用する場合は水草の状態を確認しながら、添加量を調節するようにしましょう。
AQUAさん