水槽のセットアップが無事終わったら次は「水づくり」です。
初めての方は勘違いしがちですが、実は魚が住める水ができるまでに1ヶ月近くかかることもあります。この工程で手を抜いてしまうと、水槽の立ち上げが失敗してしまう可能性があるので注意しましょう。
AQUAさん
魚導入前には欠かせない水づくり
意外かもしれませんが、水道水を水槽に入れても魚を飼育することはできません。
水道水には塩素が含まれていて、これは魚とっては毒です。そのような水に魚を入れてしまうと弱って死んでしまいます。
また、他にも大切なポイントがいくつもあるので、水づくりの手順を把握しつつ、確認してみてください。
水槽に水を入れる
水槽の設置が終わり底砂を敷いてろ過フィルターやヒーターを配置したら、次は水を入れます。
このときは水道水でかまいませんが、底砂が舞ってしまわないよう少しずつ入れるのがポイントです。水道にホースがつなげられれば良いのですが、無理な場合はバケツで何回かに分けて入れましょう。
水槽もしくはろ過フィルターに目安の水量を示した線があるので、そこまで水を入れます。水量が少ないとフィルターが動かなかったり負担をかけたりしてしまうので要注意です。
カルキ抜きを入れる
水道水にはカルキ(塩素)が含まれています。
カルキは魚にとって有害なので、「カルキ抜き」を使って中和しましょう。水量に適した量が決まっているため、水槽サイズを考慮して添加する必要があります。
熱帯魚、金魚、メダカ用とそれぞれ種類があるので使い分けるのも良いでしょう。
テトラ (Tetra) コントラコロライン プラス(スタンダードカルキ抜き)
ジェックス(GEX)金魚元気うるおう水づくり(粘膜保護剤入りカルキ抜き)
ジェックス(GEX)メダカ元気はぐくむ水づくり(産卵数UP素材入りカルキ抜き)
ろ過フィルターやヒーターの電源を入れる
水を入れ終わったらろ過フィルターやヒーターの電源を入れます。
外掛け式や外部フィルターの場合、あらかじめ水を入れておく“呼び水”が必要なこともあります。機種によって異なるので、確認してみてください。
外部フィルターであれば、そのまま電源を入れても問題ありません。この際に水漏れがあったり異音がしたりなど、異変がないか確認しましょう。不具合がある状態で使い続けると故障につながります。
また、ヒーターは必ず水中にあることを確認してから電源につないでください。空焚き防止機能がある機種を水中に入れないで電源につなぐと、機能が働いて再使用できなくなります。
1週間は魚を入れず様子を見る
ろ過フィルターやヒーターが正常に動いていても、すぐに魚を入れられるわけではありません。
早くて3日、できれば1週間ほど様子を見ましょう。立ち上げたばかりの水は魚にとって適した水質ではありません。それは、「バクテリア」が関係しています。バクテリアは魚の排泄物に含まれる有害なアンモニアを亜硝酸塩、硝酸塩と害の少ないものに分解してくれます。
そのため、バクテリアがいない状態では分解されず有害なままで蓄積してしまい、中毒症状を起こしかねません。はやる気持ちを抑えてバクテリアが増えるのを待ちましょう。
また、この期間は水槽の水漏れやろ過フィルター、ヒーターが正常に作動しているか確認する期間でもあります。
水槽のトラブル <水漏れ、ガラス割れ、シリコン剥離など> 水槽が原因じゃない場合もあるから要チェック!パイロットフィッシュを入れる
水槽を立ち上げて数日経過したらパイロットフィッシュを入れることをおすすめします。
バクテリアは魚のフンや食べ残しなどを餌に増えていきます。そのため、魚がいない水槽ではバクテリアがなかなか増えず、水ができるまでに時間が必要です。
パイロットフィッシュを入れることでバクテリアが増えやすくなります。ただ、水質が不安定なタイミングで入れるので繊細な魚では死んでしまう可能性が高いです。比較的丈夫で、できれば後ほど入れる本命と混泳できる魚種が良いでしょう。
以下の魚種が丈夫でおすすめです。※クリックして価格チェック
たくさん入れるとかえって水質が悪化してしまうため、3~5匹程度と控えめに入れましょう。パイロットフィッシュを入れてもすぐに水ができるわけではないので、本命を入れるまで2~3週間、できれば1ヶ月待つと安心です。
AQUAさん